【スポクラコラム#3】スポーツの仕事に必要なものは「落とし所」ではなく「だまし所?」

スポーツの仕事は、とにかくステークホルダーが多く、調整が大変です。  スタジアムやアリーナ、システム構築やリーグのお仕事なんかは、まさにその典型、本当に調整の山です。

そういう仕事を振り返ると、大きく以下の3つのパターンがあったかと思います。


1)「落とし所」を見つける

2)とにかく理想を追及する!

3)「だまし所」を見つける、うまくのせる


特に、

1)「落とし所」を見つける

2)とにかく理想を追及する!


については、リスクや時間がプロジェクトの遂行条件が厳しくなったりします。


いかに 3)「だまし所」を見つける、うまくのせる ことができるかがポイントだと思います。



1)「落とし所」を見つける=大抵妥協点になりがち。 「もう時間がない」 「とにかく建てよう」 みたいな場合に陥りがちです。 この場合、当初あるべき姿よりもだいぶクオリテイが落ちてしまうリスクがあります。 また、本来建てるべきものではない形になってしまうリスクもありますね。 2)とにかく理想を追及する! ものすごいリーダーシップを持っている方が中核にいる場合、その参謀たちも優れている場合、トップチームが良好な関係はこれでもいけるかもしれません。

ただ、現実はなかなかそういう条件には恵まれません・・・

そういう中で理想を追及しすぎると、チームが分断されてしまったり、反対派が出てきて足を引っ張ったりします。

あるいは結果的にコストがかかりすぎたり、無駄や無理が生じたりもします。

じゃあどうすればいいの?ってところですが、経験的にいうと、次にご紹介するリーダーシップのパターンがうまくいくことが多いんじゃないかなと思っています。

3)「だまし所」を見つける、うまくのせる 「落とし所」といいながら、うらでは挑戦的な計画や目標になってる、という風にうまくもっていくリーダーシップです。

関わる人も、やり始めると落とし所じゃなくてこれって結構挑戦じゃないか〜、と気づきますが、もう戻れないので結局力を発揮せざるをえなくなる。

結果的に、いい仕事になることが多いです。

後から考えるとちょっとのせられたな、騙されたなってことがあるのですが、関わった方も悪い気分はしないってことが多いです。

複雑なステークホルダーをまとめつつ、利害調整しつつ、全体としていい仕事にするための、高度なリーダーシップですね。 私も全然こんなことできないんですが・・・

でもかつての大きな仕事をみると、こういうリーダーがけっこういたりするんですよね。 

今、いろんなところでスタジアムやアリーナの建設計画、スポーツでのまちづくりが進んでいます。

私たちがお手伝いしているところもありますが、何とか「気づいたら関わる人が挑戦していて、いいスタジアムやアリーナができた」という状況にもっていけるように、関わっていきたいと思っています。


執筆者

石井宏司

株式会社スポーツマーケティングラボラトリー コンサルティング事業部

執行役員


東京大学大学院卒業(教育学修士)。研究テーマはインターネットと教育、オンラインのラーニングコミュニティ生成について。1997年にリクルートに入社。インターネットの新規事業、他社との事業アライアンス交渉、地方創生コンサルティング、メディアによる地域活性ビジネス、企業再生コンサルティングなどに従事。2009年に野村総合研究所に経営コンサルタントとして入社。経営改革、新規事業、企業再生などのテーマでコンサルティングを行う。2014年頃よりスポーツを中核とした都市再生や新成長産業としてのスポーツ産業の成長支援に携わるようになる。

スポーツ庁未来開拓会議提言、大学スポーツ改革検討会議委員、スポーツ庁技術審査員、沖縄スポーツ産業クラスター形成実行委員、大阪経済大学客員講師(スポーツ情報学)、関西財界セミナー2016スポーツ分科会問題提起者、Sports Analytics Japan2016, 2017実行委員、日本女子プロ野球機構事業理事などを歴任。現在に至る。

56回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

内閣府沖縄総合事務局の広報誌「群星」に“スポーツ産業”の未来を掲載!

内閣府沖縄総合事務局の広報誌「群星」に“スポーツ産業の未来”と題し、沖縄のスポーツ・ヘルスケア産業が抱える課題とそれに取り組む組織ををシリーズでご紹介しております。 内容につきましては以下よりご覧ください。 ○群星1・2月号特集(沖縄SV~プロスポーツチームによる地域創生~) http://www.ogb.go.jp/-/media/Files/OGB/Soumu/muribushi/saisi